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1.水の流れを測る
 

 1.2 浄水場の流れを計る

(3)上水道設備における流量計選定のポイント


 2 開水路形流量計

  水道関係の開水路形流量計の代表としてはセキ式流量計やパーシャルフリューム式流量計がある。 これらの流量計は開水路用の絞り式流量計であって、閉水路では絞りによって圧力差(差圧)を得た が、開水路では圧力差ではなく水位差を得るようになっている。
 2-1 セキ式流量計

 開水路の途中を流れに直角な壁(セキ板)でせき止めると、流れはセキ板の頂部を超えて流れる。セキ板を超えて流れる(越流と呼ぶ)流量はセキ板の上流側水位と一定の関係が成り立つので、セキ板を越流する水頭を検出し流量を演算する方法の流量計をセキ式流量計という。
  セキ式流量計は開水路用流量計の代表であり古くから広く用いられ、比較的流量の多い箇所に使用
されている。
  セキ式流量計は開水路に図 7 に示すようなセキ板を設け、セキ板を越流する流体の流量をセキ縁 から流体の自由表面(セキの上流側水位)までの距離(セキの水頭と呼ぶ)の計測によって求めるも のである。






  セキは JIS B 8302 「ポンプ吐出し量測定方法」および JIS K 0102 「工場排水試験方法」で、セキ板 の切り欠きの形状によって 60°三角セキ、90°三角セキ、四角セキ、および全幅セキの4種類が規格化されているが、さらに45°の三角セキもある。 JIS ではこれらのセキのき切欠角度および許容差などを図 8 に示すように規定している。

 (セキ板)
  セキ板は図 7-2 に示すように、セキ板の上流側内面とセキ縁とは直角をなし、その角(Edge)は鋭く わずかの丸みもあってはならないこと、また、セキ縁より下流側に向かって約45°の傾斜をもたせることと規定している。
  セキ縁の約2mmの幅は機械工作の精度の相違や長期使用での摩耗などが流量係数に影響しない ようにしたものであり、セキ板の内側が粗雑であると流量誤差となる。

 (水路)
  セキ式流量計でセキ板の次に重要なものとして、セキの上流側水路の構造がある。セキの上流側の 流速分布が一様になるように充分な長さの直線水路が必要であり、図 9 に示すような水路構造と寸 法が JIS で規定されている。セキで正確な流量計測を行うためには、図 9 に示す導入部分や整流 部分をセキ全体として考えて構造設計する必要がある。

(流量式と適用範囲)
  セキの流量式とその適用範囲を表 2 に示すが、セキの流量は水路の主要寸法、セキの水頭 h、お よびセキの水頭により定まる流量係数K との演算により求められる。



2-2 パーシャルフリューム式流量計
  図 10 に示すような形状のフリュームを矩形水路の途中に設けると、フリュームに入った流れは収縮部でその流速が速くなり、スロート部と呼ばれる絞り部で限界流となる。この状態ではスロート部の上流側水位 Ha と流量 Q は一定の関係(Q=C・Han)にあるので、上流側水位のみを測定することにより流量が求まる。



(パーシャルフリュームの構造)
  パーシャルフリュームの構造と各部の名称を図11に示す。



(パーシャルフリュームの特徴)
 @ セキ式に比べ損失水頭が1/4程度と少ないため、落差があまり取れない水路の計測にも適して い   る。
 A 流体中の固形物も沈殿・堆積が少ないことから、農業用水や上下水道などでよく使用されている。
 B フリュームの材質は金属板製、現場打ちのコンクリート製、FRP製の一体成形があるが、測定精度   を上げるためにはフリュームの各部寸法を正確に製作する必要がある。

 3 開水路流量計の水頭測定

 セキ式流量計は開水路の液面の高さ(水頭)を超音波レベル計等で測定して流量の算出を行うもので 詳細は JIS B 8302 の形状と流量計算式を採用している。
 その水位測定には古くはフロート式、投げ込み式圧力計を使う場合や、超音波レベル計のよる比接触 式による方式など数多くあるが、最近ではレーダー式で電波法対応ができるレベル計が開発されて いて、表面の泡立ち、波立ち、水滴飛散、周囲温度の影響の少ないものがあるので、検討する必要 がある。
 パーシャルフリュームの測定は開水路の途中に絞り部を入れることで絞り部で流速が速くなり、その 水位は絞り部の上流側の水位より低くなることを用いたものである。古くは上水道、農業、排水等で 使用されてきた。セキ式に比べて、損失水頭が1/4程度となっているので、落差があまり取れない 水路の計測にも適している。
 流体中に堆積物の少ない、農業用水、上水道に使用されている。