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1.水の流れを測る

1-2 浄水場の流れを計る


 川や湖(ダム湖を含む)、井戸から取水した水(原水)を飲料や食品加工、医療や製薬、ボイラ ー給水や半導体洗浄、など目的の水に処理する装置を水処理装置と云う。
 一般の水処理で最も大規模なものが水道水を処理している浄水場であり、水道水を原水とし て種々の目的の水に処理する装置もまた水処理装置である。
原水から目的の水を製造するに当って共通の処理を行うものを前処理と云い次の工程がある。
 原水取水→沈殿→ろ過
 この中で沈殿については普通沈殿/凝集沈殿、ろ過については 緩速ろ過/急速ろ過がある。
  浄水場はその目的の主体は飲料水の供給であり、前処理のあと塩素(次亜塩素酸ソーダ)殺  菌をして供給する。  また、最近では水源の汚染による原水水質の悪化によって、カビ臭等の原因物質除去が必要となり高度処理と称する工程が付加されるようになった。(図2 参照)  図1に通常の浄水工程を 図2に高度処理の工程を示す。

図1 浄水場の仕組み


図2 高度処理の仕組み

(1) 浄水場の仕組み


(取水)
  川や湖(ダム)、井戸等から原水を取り込むことを取水という。取り込まれた水は、最初に砂や砂利を沈殿させる沈砂池を通り取水ポンプによって着水井に導かれる。 立地条件によっては自然流下で取水できる所もあり、この場合は取水ポンプは必要としない。

(着水井)
  着水井では取り込む水量や水位の変化に対応するための調整役を果たし、水源と処理場のバッファとして機能する。

(凝集剤注入)
  原水に混入し沈砂池で除去できなかった細かい土砂などの汚れを取除くため、ポリ塩化アルミニュウム等の凝集剤を注入する。

(混和池)
  注入した凝集剤と原水とをよく混ぜ合わせ凝集効果を促進する。

(フロック形成池)
  凝集剤と混じりあった水は、混入した土砂などの汚れ物質がここで大きな塊へと成長する。

(沈殿池)
  凝集し大きく成長した土砂などの塊をフロックと呼び、自重で沈殿し易くなる。このようにして沈殿を促進させる方式を凝集沈殿と呼ぶ。
  これに対し、凝集剤を使用せず流れを緩やかにして自然に沈殿させる方式を普通沈殿と呼ぶ。

(塩素注入)
  ろ過池へ入る水量に比例して塩素を注入し、アンモニア性窒素や鉄分を除去する。

(ろ過池)
  沈殿池で取りきれなかった小さな汚れを取除くための装置。
  ろ過池には、急速ろ過池と緩速ろ過池があり、砂・砂利等で1日当り百数十mの流速でろ過するものを急速ろ過。下から玉石・砂利・砂の順に敷きつめ砂の表面に繁殖した微生物の働きで浄化するものを緩速ろ過と呼び1日4〜5mの流速で処理される。
  急速ろ過は小さな面積で大量の水を処理できるが、数日で砂が汚れるので洗浄(逆洗)する必要がある。
  緩速ろ過では、池の使用期間は延びるが広大な敷地面積を必要とする。

(塩素注入)
  ろ過された水に殺菌のために塩素を注入し処理が完了する。

(配水池)
  塩素注入が終わり、殺菌された水は配水池に入り貯水される。

(送水ポンプ)
  浄水場から水を送り出すポンプで、高台にある浄水場では位置エネルギーを利用した自然流下で送水することもある。


高度処理の場合

  沈殿池と急速ろ過池の間に、オゾン処理および生物活性炭処理を組み込んだもので、カビ臭原因物質やトリハロメタンのもととなる物質およびカルキ臭のもととなるアンモニア性窒素などの処理を行う。

(オゾン接触池)
  池の底からオゾンを小さな気泡にして吹き込み、処理する水と接触させる。カビ臭原因物質やトリハロメタンのもととなる物質などを、オゾンの強烈な酸化作用で分解する。

(生物活性炭吸着処理)
  活性炭の吸着作用と活性炭に繁殖した微生物の分解作用で汚濁物質を処理する。