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21  Y=[y+KP(ΔEn+KI En)]・ΣFi ………………(1) ここにEn , yはレベル制御系の偏差および出力を,Fi は各ミルヘの生原料送入量を示す。また精粉の曳上量は近似的に生原料の送入量と等価であり,比例制御の入力としてこれを使用する。 このダストサイロのレベルは厳密に一定にする必要はなく,バッファサイロとしての目的からある程度低目のレベルに設定すれば良い。従って,このレベル制御にギャップ動作を付加すれば,レベルの偏差がギヤップ幅内にあるときは,En=0となリ,操作出力を安定させることができる。実際にはサイロのレベルは10%~40%程度までレベルの設定が許容できるので,サイロのレベル設定値を25%にし,ギャップ幅を±15%とし運転した。 一方,このサイロのごとく,粉体の投入,曳出しを同時に行う場合は,サイロ内部で粉体が形成する山の崩壊が,レベル信号にノイズとなって現われるので,ギャップ付PI制御の適用は有効である。 4. 制御結果 制御系に与える最大の外乱は,ミルの運転状態変化に伴う,サイロからのダスト曳出量の変化である。特に複数台のミルを使用している場合は,この運転台数の変更が,この系に大きな外乱を与える。この場合でも原料調合制御系を安定させて運転するためには,回収ダスト供給系の制御利得をミル系の過渡応答の時定数と比較し低くなるよう調整する必要がある。 ミル系の代表的な過渡応答特性は,図2に示す通り2次の遅れを持つ。この伝達関数は,式(2)のごとく与えられる。  G(s)=  1  e - sL          (1+TS)2         ……………………(2) このむだ時間Lおよび2次遅れの時定数Tは,ミルの機械的寸法と運転の仕方,すなわち循環率により異なるが,大型ミルの場合,L = 8 分,T = 50 分程度と長い。 制御定数の設定には,この他にサイロの余裕度,ダストの調合原料への影響度などを含め検討する必要があるが,この例ではKP = 300%,TI = 30 分と低い利得に設定した。実際には、サイロの余裕度がTIの3倍以上あるので,ミル運転台数が半分になった場合でも大きな操作出力変更をすることなく,安定に制御が行える。 また,ミルが全機停止した場合は,レベル制御系の動作を止めて,積分による操作出力の増加を防止することが,運転を容易化する点からも重要である。図2 原料組成を入力とした代表的なミルの過渡応答特性 5. むすび ここでは,操作出力を抑制する目的から,ギャップ付PI制御を使用した例について述べた。このアルゴリズムは,本例で示したごとく操作出力を安定化させたい場合など,実プロセスの制御に有効な手段である。 またこの例のごとく操作出力を抑えた制御の場合は,制御信号が上限を超えた場合には,制御定数を変更して制御利得を上げ対処している。メーカ標準として,このような可変定数のアルゴリズムを装備することも望まれる。