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19 このため,乾燥工程での製品温度制御は重要であり,かつ,省エネルギーにもつながる。 この計装ループは図3に示すように製品温度(TIC-2)と熱風温度(TIC-1)とのカスケード制御とし,熱風温度調節計(TIC-1)により燃料である重油の量をコントロールする。また,負荷変動に対する温度制御性向上をはかるため,製品温度調節計(TIC-2)の出力には被乾燥物投入量を加えフィードフォワード制御としている。このフィードフォワード量は乾燥機での品物の滞在時間が約30分であるため,一次遅れで補償し係数(任意に設定可能)を掛けている。また,製品温度制御にはギャップ形PI制御を採用した。これは図4に示すように,非線形をもたせたもので設定値を中心に任意の幅で不感帯を設け,不感帯の内側では制御偏差を零とし制御しなく,不感帯の外側では偏差の不感帯の境界値よりの隔たりを計算して,それに基づいた制御を行う。この調整のポイントは不感帯幅の設定であるが,システムスタート時に許容製図5 投入量, 温度制御状況品温度変動幅,定常外乱変動幅を考慮し最適値に調整する。 3. 結果の評価 当システムはACプロセスの制御関係をCRT付ディジタルコントローラにリプレースした際の一部であるが,従来アナログ調節計を使用していたときの投入量制御,製品温度制御では投入量のバラツキおよび製品温度のバラツキが見られたが,当システム採用後,操業の安定化がはかられ製品温度のコントロール性も向上し,結果的に燃料(重油)原単位も向上している。 なお,当プロセスには乾燥機が3系列設備されており,すべて同一システムが採用され順調に稼動している。 図5に投入量,温度制御の状況を示す。 4. おわりに 筆者の勤める工場においても,ディジタルコントローラ採用当初は8ループ単位のシステムで,ソフトウェアの面についてもメーカ側でセットされ,不都合があってもメーカ側でないと変更が困難であった。しかし,最近メーカ各社から発表されているワンループコントローラになれば,この点がある程度解消され,ユーザ側で種々な制御アルゴリズム,演算ユニットを組み合わせプロセスに応じ最適なシステムを組むことができるようになった。 今回,ACプロセスにおけるディジタルコントローラの使用状況を述べたが,読者諸氏にとって何か参考になればと念じつつ筆を置くことにする。〈参考文献〉1)TOSDIC INSTRUCTION(東芝)2)“ソーダ工業におけるTOSDICの応用” 35巻5号 東芝レビュー図3 計装ループ図図4 ギャップ形PI 制御