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計装Cube59 最新のICTを利用した現場力を高める運転支援システム


新日鉄エンジニアリング 古 家 秀 彦/永 島  晃
2012年7月
キーワード「教育/運転支援/情報化」

    

 昨年の3.11東日本大震災で,人間の英知を結集して造り上げてきたプラントが,自然の前ではまだまだ無力であることを知らされた。新聞には「コントロール不能」,「計測不能」の文字が躍り,プラントの計装制御に携わる技術者として,これまでのシステムの考え方が正しかったのか,プラントの安全・安心とは何かを見つめ直す機会となった。
  プロセスオートメーションの世界では,プロセスプラントの大規模化や複雑化に適応するため,1970年代から未だ完成度の低かったコンピュータを積極的に採用し,高い信頼性と高機能を同時に実現した分散型制御システム(DCS)を開発し成熟させてきた。
  しかし,規模が大きく複雑化した最近のプロセスプラントにおいて,ひとたび想定外の事象が起きると,DCSであっても万能ではない。最後に頼りになるのは,現場の状況を的確に把握し,英知を持って問題に立ち向かう,人間の「現場力」である。
  最近になって,注目すべき2つの傾向がプロセスオートメーションの世界に影響を与え始めている。1つは,先進国の成熟化と熟練技能者の高齢化,そして新興国の急増するプラント建設に伴う熟練技能者の不足である。2つ目は情報通信技術(ICT)の急速な進化・高信頼化である。
  ICTは今や自動車制御の中核として人命を左右する基幹部分を担っている。今年2月に開催されたARC World Industry Forumにおいて,ARC社長のAndy Chathaはオープニング講演で,プロセスオートメーションの世界も,最早,最新のICT成果と離れて存在できる状況ではないとし,影響を与えるICT利用技術として,Cloud,Mobile,Social,Analyticsの4つを挙げた。まさに,プロセスオートメーションの世界も今,最新のICTを最大限に活用し,プロセス操業を抜本的に変革するスマートな操業システムの実現が求められている。
  ここでは,最新のICTを利用した「現場力」を高める運転支援システムについて,当社の取り組みを紹介する。

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