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計装Cube53 運転改善への“現場力”の向上と実践
設備管理の現場における現場力向上への取り組み


三菱化学 大原 将信
2011年6月
キーワード「設備管理/診断/教育」

    

 中東および中国の大型石化設備の新増設等により,国内の石油化学産業が生き残っていく条件の一つとして保安・安全を確保する強い現場力が求められている。我々設備管理部門における現場力とは,設備の異常兆候を早期に発見し,トラブルが顕在化する前に的確な対応を実施できる力ではないかと考えている。つまり,設備トラブルによる事故・生産損失の発生を阻止し,競争力のある製造プラントの構築である。それを構成する計装分野の要素としてハード面,ソフト面があり,これらが両立していることが求められる。
  まずハード面は,設備やプロセスを診断し,その結果をオペレータや設備管理者(以下,保全担当)へ正確かつタイムリに提示する仕組みのことである。石油化学製品を製造する当社鹿島事業所(以下,鹿島事業所)が取り組んでいるフィールドディジタル計装の活用はこの一端を担っている。
  一方のソフト面は,ハード面から提供された情報や解析結果を受けた保全担当として,的確に設備管理のPDCAサイクルへ反映できる人材確保が求められていることである。近年HARTやFOUNDATIONフィールドバス(以下FF)のインフラ整備が進み,現場計器から得られる情報量は増加したが,その反面設備管理を担う我々保全担当が情報処理に追い付けず異常兆候を見落としているケースが発生しているのも事実である。情報収集のためのインフラ整備(ハード)と同時に,膨大な情報の中から必要な情報を選び異常兆候に気づく人材育成(ソフト)の両面での対応が現場力向上には欠かせないと考えている。
  本稿では,調節弁の診断技術についてハード面を中心に,鹿島事業所での事例を紹介する。

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