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計装Cube31
計装機器を巡る現場エピソード

編集部
2008年6月号
キーワード「フィールド/経験/トラブルシューティング」

エピソードEレベル計 -「 超むずかしい粉体レベル計測 」

 粉体のレベル計測において,静電容量式,超音波式,パドル式,音叉式などのレベル計で計測を行ったが,どれも制御に使用することが難しく,モニタ用として使用した。中に空洞ができたり,安息角による誤差,詰まり,固着,凝固などの影響があり,粉体のレベル計測には決め手がない。

●対策

結局,重錘式,放射線式およびロードセルによる重量計測が安定していた。

●粉体のレベル計測
粉体は液体,気体とは違う挙動をし,そのレベル計測は非常に難しいとの意見はよく聞きます。粉体がレベル計測を困難にさせるいくつかの特性として下記のようなものがあります。

@安息角
 粉体を静かに落下させると円錐状に堆積し,この円錐の母線と水平面とのなす角が安息角です(図1)。安息角は粒度,含有水分,粒の形状により異なる値をとり,粉体の含有水分の増加とともに安息角も増加し,粒子径が小さくなると安息角も増加します。
A粉体圧
 液体の任意の一点の圧力はすべての方向に同一ですが,粉体では加えられた圧力より小さい圧力が他の方向に生じ,最小になる。また,加えられた圧力がある値を超えるすべりが生じます。
B閉そく現象
 付着性の粉体では容器からの排出口の真上だけ排出する現象。
 粉体用のレベル計としては表1のようなものがあります。エピソードでも静電容量式,超音波式,パドル式,音叉式などいろいろな方式のレベル計を試されましたが,満足できるものではなかったとのことです。その中でも重錘式(図2)および放射線式(図3)が比較的,安定し,連続測定では容器の下にロードセルを設置し,結局,重さを計ったとのことでした(図4)。
 「粉体のレベル計測では本当に苦労した。後輩も苦労していることと思います」との経験者のコメント。粉体計測は昔も今もやはり難しいようです。

〈引用・参考文献〉
・宇和川 澄編:「レベル計測」,計測自動制御学会,S61年


    

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