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ベテランの判断を継承する製造記録支援ツール

東京電機産業梶@ 大石 治彦
2006/9

キーワード「生産情報管理/作業支援」

 1.はじめに −開発の背景と狙い−

 現在日本の製造業では,ベテランの製造スタッフが大量に定年退職する2007年問題が大きな話題となっている。さらに,バブル崩壊以降の構造不況の影響で社員のリストラ・社員採用の抑制・派遣スタッフの増加といった労働環境の変化もあり,ベテラン製造スタッフの技能が伝承されていないことが大きな課題となっている。
 ベテランの技能(経験)は,高付加価値製品を作ることで競争力を維持しようとする現在の日本の製造業においては,重要なファクタである。ベテランの製造スタッフが,製造物の状態を見て適切な処置をする。そんな定量化し難いノウハウをどうしたら目に見えるようにできるかを考える必要がある。
 我々は,自社でシステムインテグレートしているDCSやPLC計装システムのデータを上手く活用することで,ベテランの技能を生かすことができないかを検討し,以下の二つの項目について主にバッチプラントに関するソリューションを開発した。
(1)ベテランが運転したらどうなったか?
(2)ベテランはいつ何をしてどうなったか?
 (1)は,ベテランが運転したもっと理想的な軌跡(トレンド)をゴールデンバッチとして登録し,このゴールデンバッチに許容範囲を持たせ,今運転しているトレンドと重ね合わせて表示することで,街灯が夜道を照らすように運転のナビゲータとするものである(この機能は,BatchEyeとして弊社より発売している。図1参照)。
 (2)は,帳票(製造記録)に製造実績だけでなく,人間が行った作業の内容も記録し,いつ・誰が・どう判断し・何を行い・どうなったかを1枚の帳票に記録するものである。帳票に人間の判断と行為と結果がタイムスタンプを持って記録されるため,これらのデータを蓄積することで見えてくるものがあると考え,製造記録支援ツール「BatchRepo」を開発した。

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