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第6回 省エネ事例

スパイラックス・サーコ 西 岡 眞 二
2006/03

キーワード「省エネ/蒸気/現場計測」

●トラップからの蒸気損失●

   トラップから発生する蒸気損失には,メインバルブからの蒸気洩れとトラップ本体からの放熱がある。この2つについて解説する。
(1)メインバルブからの蒸気洩れ
 トラップには必ずドレンが通過するバルブがあり,バルブ径はトラップの種類や口径によって変わる。弊社のトラップは,型式や口径によって若干の違いがあるが2.5〜4.5mmのバルブ径(穴径)になっている。このバルブにスケール等の異物が付着したりすると,ドレンを排出する必要がない時に閉弁できなくなるので,蒸気が洩れることになる。

〈参考〉なぜ洩れたトラップが存在するか?
 蒸気が洩れるトラップが存在し,放置されている理由であるが,我々は以下の3つと考えている。
@生産には支障がない
 トラップから蒸気が洩れている場合には,生産装置内にドレンが残らずにすべて蒸気が存在することになるので,装置の効率は最大の状態で維持される。現在の生産現場の多くは,少人数で多くの仕事を行っているので,生産に支障がなければ問題視されないのが大半である。
 逆にトラップに異物などが詰まってドレンを排出できなくなった場合には,蒸気が流れなくなるので,生産に影響が出てくる。したがって,トラップが詰まった場合には,洩れている場合と比較すると,比較的早く対処されることが多い。
A点検する人員または時間がない
 トラップ点検を定期的に行う場合には,トラップの数量に見合うだけの人員と時間を確保しなければならない。先ほどと重複するが,多くの生産現場では人員と時間に余裕があることはないので,生産性に影響を与えることが少ないトラップの点検を行っている事例は残念ながら少ないのが実情である。
B洩れ量を認識していない
 蒸気はコストの安い熱媒体と認識されることが多いので,洩れても金額的にたいしたことがないと考えられている例が多い。ただし,実際に損失金額を計算してみると,無視できないほどの大きな金額になることが多いのが実情である。
(2)トラップ本体からの放熱
 作動しているトラップの温度は,蒸気の温度に近いぐらいの高温になっている。したがって,トラップ周囲(外気)との温度差も大きいので,必然的に外気を暖めることになる。要は,トラップから熱が奪われているのである。トラップが大きくなればなるほど,外気に触れる部分が大きくなるので,熱損失も大きくなる。したがって,用途に応じたトラップの型式の選択は重要であるが,複数の型式を選択する余地がある場合には,コンパクトなトラップを選んだ方が省エネになる。

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