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医薬品製造プロセスにおける近赤外分光計のニーズと課題

エーザイ 横 山  誠
2005/1

キーワード「NIR/PAT/FDA」

1.はじめに

 

 現在,医薬品の製造プロセスを評価する手段として,非破壊分析法である近赤外分光(Near-infrared ray:NIR)が注目されている。この技術は,これまで医薬品の製造プロセスではあまり実績がなかったが,米国FDA(食品医薬品局)が推奨しているProcess Understanding,さらにはProcess Analytical Technology(PAT)1)を実現するための分析技術として再認識されている。
 2003年11月に開かれたICH国際会議(新医薬品の承認審査資料に関する規制の世界的なハーモナイゼーションを図る国際会議)では,GMP(Good manufacturing practice:医薬品の製造および品質管理に関する基準)の国際的な調和を目指す考え方として,米国FDAが提唱している「21世紀のcGMP−リスクに基づいたアプローチ・イニシアチブ」をベースにした次の内容をこれから審議していくことが合意された2)。
 ・Pharmaceutical Development(PD)(Q8)
 ・Risk Management(RM)(Q9)
 PATは,これらの考え方を具体化する基本的な概念として位置付けられている。その正式ガイダンス「PAT-A framework for innovative pharmaceutical development,manufacturing, and quality assurance」が2004年9月に米国FDAから発行されたことや,PATの開発対象事例として近赤外分光法を使用したものが比較的多いこともあり3),非破壊分析法の中でも近赤外分光法への注目が高まっている。
 本稿では,医薬品製造におけるプロセス分析の現状を紹介するとともに,一般的な経口固形製剤に的を絞って,PATを実現するための近赤外分光計へのニーズや現状での課題について紹介したい。

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