計装Cube17 関連文献
視神経/脳神経機能を統合した汎用超高速自動外観検査システム
〜ユーザニーズに応える「スマートニューロ」技術搭載〜

テクノス 山 田 吉 郎
2005年02月

キーワード「ニューロ/トレンド/トレモア」

1.はじめに

 当社が開発した「ニューロ視覚センサ」は,1980年代から人間の目の神経細胞機能を電子回路化することで高性能化を達成し続けてきた。他のシステムが今世紀に入っても目視の1/9の性能のセンサを使い続けているのと対照的に,当社では1980年代の終わりには人間の目の精度を超え,1996年に人間の36倍の精度を達成し,2002年にはとうとう人間の目の100倍を超える目視116.5倍の精度を持つ自動外観検査システムを市場に出した。
 この性能は,視力1.0の人が5m離れて1.5mm(1500ミクロン)×1.5mm角の大きさを見るのに対し,その1/100の150ミクロン×150ミクロンよりもさらに小さな138ミクロン×138ミクロンの大きさが見えることを意味する(図1参照)。
 この性能を達成した技術は数々の技術賞を受け,また国際特許化されてきている。特に目視116.5倍を達成した最新の技術に関してもアメリカ特許が成立しており,自他ともに認められた世界最高性能の自動外観検査システムと言える。
 当社では今回,この世界一の精度に加えて脳の機能(「スマートニューロ」)を搭載できる新システム「ニューロ視覚センサ5000KモデルFA」(写真1)を開発した。
 この脳の機能とは,目視検査における「目で見えてはいるが,良品にしたい“変化”」として判断するのと同様な機能であり,この機能を自動外観検査システムに付与しようとするものである。
 従来は目で見えていれば視神経系からすれば変化を捉えていることになり,その変化,すなわち“仲間外れ”があれば不良として検知してしまっていたものである。しかし近年の液晶パソコンの説明書冒頭にあるように,多少の液晶不点灯は免責にしなければ製品の歩留まりが上がらず,現在の価格で供給することができない事実がこうした製品以外にも現実化しているのである。
 したがって,最近の製造メーカの外観検査に対するニーズは,ある限度を越えた微妙な不良部分があっても良品と判断して歩留まりを上げることにある。製造業においての最終検査は外形上と機能上の2面を持っており,特に機能上の制限等によって,たとえば製品の表面と裏面では検査基準が異なるなど,機能を満たすことができればルーズな基準でも活かせる部分を救ってやらなければ全体の歩留まりを向上させることができなくなってきているからである。
 必要な部分の欠陥原因を自動判断させ歩留まり向上を図るシステムは,業界を限って部分的に行われてきたが,用途も限られており,またお仕着せの判断ロジックは本当のユーザニーズを満たしてきたとは言えないばかりか,その検査タクトは全数検査を行うにはあまりにも長すぎたと言える。
 当社は,世界特許の技術を駆使して世界最高の速度と精度を持つ自動外観検査システムを市場供給し続けてきており,その処理速度に関しても他のどのメーカの追随をも許していない。たとえば,第6世代と呼ばれる1800mm×1500mmの液晶マザー・ガラスの検査をたった4秒間でこなし,数百万画素の撮像チップの数十ナノメートルの欠陥検査を約1秒で実行できる。しかも,そのピント範囲(被写界深度)は従来のCCDカメラ方式の6000倍の範囲(50ミクロン検査時)を持ち,新規ラインはむろん,既存ラインにも容易に設置でき,しかもメンテナンスの容易さ,導入の容易さにおいても他の方式の追随を全く許していない。
 この高性能に加えて今回開発した「スマートニューロ」システムは,前述したように人間の脳の神経機能である判断ロジックをユーザが任意に設定できる,いわば究極のシステムである。

〈関連文献〉

このコンテンツの全文を閲覧するには会員登録が必要です。
未ログインの方は画面右上部の「全文を読む」というテキストをクリック後表示されるログイン画面にIDとパスワードを入力してください。既にログインされてる方は画面右上部の「全文を読む」というテキストをクリックすると全文表示画面に移動します。
会員登録がまだの方はこちらから会員登録をしていただけます