計装Cube11 関連文献
電力監視システムおよび空調デマンドシステムによる工場における省エネの実現
2005年4月
キーワード「見える化/意識改革/TCO」
1.はじめに
現在,各種プラント制御の場面では,HMI(Human Machine Interface)機器を用いてDCS(Distributor Control System)による制御・監視が主流である。パソコン・表示器などをシーケンンサとリンクさせ,各種計装信号を分散させた仕組みから上位システムへの吸い上げを行い,設備の稼動状況やデータの取りまとめを集中監視装置にて行っている。このようなプロセスオートメーション(以下PA)・ファクトリーオートメション(以下FA)の分野のみならずビルディングオートメション(以下BA)にもその技術が応用され,広く普及してきている(写真1)。
これは,HMI機器が汎用パソコンのOSと通信が可能となったなど,オープンネットワーク化が進んできていること,また昨今のIT技術革新が後押しをしている。SCADA(Supervisory Control and Data Acquisition)ソフトといった監視画面のパッケージソフトもその機能を充実させ,より使いやすく,より自由度のあるシステム構築が可能となってきていることも挙げられる。
SCADAとは計測データの制御・監視システムのことであり,これをパソコン上で構築するためのツールをSCADAソフトという。SCADAソフトはPA/FAの世界で生まれたもので,世界中に数万本出荷されているものもある。日本では1992年頃より普及してきている。このPA/FAの世界で生まれたデファクトスタンダードの技術はプラントにおける各種データの監視・制御,機器の計測用に用いられている。従来の監視・制御システムは,高価な専用ハードウェアと一体化しており,保守・メンテンナンスも複雑で専門的なシステムインテグレータの知識が必要であった。
SCADAソフトを利用することで,制御・監視項目をユーザ側で任意に選択することが可能となり,さらに画面のレイアウトも自由に設計できるようになった。つまり,専門のシステムインテグレータに頼らず,エンドユーザ自らがシステム構築できる点が最大の魅力となっている。また,オフィス用の汎用パソコンと同じOS上で動作することから,Windowsベースの仕組み(Microsoft Excel,Accessなど)と連携し,報告書の作成や各種帳票の作成などが容易にできる点やデータの分析・解析も使い慣れた環境と同一となるため操作性も統一できる点も魅力の1つである。
そのような技術を応用した計量・計測システムを導入し,「工場の見える化・見せる化」に成功した弊社塩山工場の事例を紹介する。
