計装Cube5 関連文献
フィールドポータルによる新HMIの実現
2003年7月
キーワード「文書連携(XML)化」
1.ユビキタスの中のキーテクノロジーXML
ユビキタス(ubiquitous)という言葉がある。ラテン語で,神はいたるところに遍在し,人々を見守るという意味があるようだが,宗教的な意味からきているとも言われている。でも,見守るだけでなく,手を差し延べてくれるところまでくることを人は望むだろう。これを仏教の密教的に言えば,困った人を救うべく,印を結んで,呪を唱え,仏を念ずれば,いたるところに偏在する仏は,手を差し伸べてくれるという喩になるのかもしれない。
今や私たちは,コンピュータ技術だけでなく,通信技術やメディア技術,それらを支えるインフラ技術が使える21世紀にして,手持ちの携帯電子デバイスから,欲しい情報のあるサーバにアクセスして欲しい情報を引き出すことができる世界を迎えている。そうした世界にあってユビキタスは,私たちにとって,いつでもどこでも,必要とする手立て(手にしたいろいろな道具をも使って)を提供して人を救ってくれる千手観音を意味するところまで,成長すると思われる。 このようなユビキタス世界を実現するキーテクノロジーとして,WebやXMLに対して期待が大きいことは,皆さんもご存知と思う。そして,アプリケーション同士が情報を取り合い,情報区分を理解し,活用し合うのに,XMLが果たす役割は大きく,新しいHMIの世界を実現させてくれると期待される。その世界をこれから一緒に見ていきたいと思う。
生産現場では,それぞれが役割を持って業務責任を果たしていることは改めて言うまでもないことだが,それぞれの立場で求めることを表にまとめてみた(表1)。
生産現場では,制御機能を持つ装置やロボット,プロセス制御システム,監視システム,生産管理サーバ,保全用マルチメディア・サーバなどがあるが(もちろん,ここにあげた全てが現場に揃っているとは限らないが),業務遂行のためにユビキタス計装のデバイスを使用してさまざまなサーバから必要となる情報を引き出したり,アクセスすることになる。この時,生産製品の品質を維持し生産製品と設備の安全を確保する機構とアクセスする場合,生産現場の稼動維持を損なったり,危害を加えるアクセスにならないように生産ライン・制御を守らなければならない。そのためにはコンピュータバリデーション・レベルのセキュリティが必要であると考えられる。
したがって,生産現場においてXMLが効果的であることは,想像できるであろう(図1参照)。
